歩くとは?
歩くとは、足で移動することを言います。
この移動手段は、「支える」「浮かす」を左右の脚で交互に繰り返すことで成り立っています。
それは、右脚で支えているときは左脚を浮かし、右脚を浮かしているときは左脚で支えているということです。
躓く原因とは?
大きく分けて2つあります。
A.環境因子
B.個人因子
環境因子とは、例えば段差などの障害物を越えるときに予測していたよりも障害物が高く、躓くといった場合です。
個人因子とは、例えば障害物がないにも関わらず躓いてしまう場合です。
特に個人因子の場合は、身体機能の低下を示唆し、転倒リスクが高い状態と言えます。
今回は、この個人因子についてお話ししたいと思います。
個人因子としての躓き
原因は大きく分けて2つあります。
1.支えの脚の問題
2.浮かす脚の問題
更に分類するとこうなります。
1.支えの脚の問題
足~骨盤までの高さが不足している
片脚支持が不安定
2.浮かす脚の問題
膝が曲がっていない
つま先が垂れ下がっている
支えの脚の問題
【確認してほしいこと】
・支えている脚は十分に伸びていますか?股関節や膝関節が曲がっていませんか?
曲がってしまっているとしゃがんだ姿勢で歩いているのと同じで、腰と床の距離が短い分、余計に脚を曲げ挙げなければつま先と床との距離が確保できません
・片脚で支えることが不安定で支持時間が短くなっていませんか?
片脚で支える際に、特に股関節で不安定さがあると、反対の脚を振り出す時間的余裕が作れません。
浮かす脚の問題
【確認してほしいこと】
・脚を前に振り出す初めに、膝が十分に曲がっていますか?
膝を前に振り出すには、腿を素早く持ち上げる力と、片脚で爪先立ちができる程度の力が必要です。
また勢いで曲がった膝の角度を維持するのに膝を曲げる力が少し必要となります。
・脚を振り出している間、爪先が垂れ下がったままになっていませんか?
膝よりは優先順位が低いですが、爪先が垂れ下がることで床と接触しやすくなります。
脚を一歩前に出したポジションで、脛に対して直角になる程度まで爪先を起こせる柔らかさと力が必要です。
まとめ
歩いている途中で躓く原因を分類し、その中でも個人因子についてお話ししました。
躓くには、支えの脚の問題と浮かす脚の問題が含まれます。
歩行中は、片脚で支えているときに腰が高い位置で安定して保持できていることが大切。
また、浮かしているときに股関節と足関節の力で膝を素早く前に押し出すとともに爪先が垂れ下がらないことが大切。
次回は環境因子について、お話ししたいと思います。