「身体が以前よりも疲れやすくなった」と
脳卒中を経験したほとんどの方が意見を同じくしています。
身体を思いのままに動かすことができず、
本来働かなくてよい筋肉に力が入ることで、
過剰にエネルギーを使ってしまうという運動効率の悪さに一つの原因があります。
それだけなら、じっとして体力の回復を待っていれば良いのかもしれません。
しかし、周囲環境の情報というのは、
目や耳や鼻や肌から自然と大量に脳へと流れて来るものです。
人の脳には、❝視床❞というあらゆる感覚情報の中継地点があって、
欲しい情報を取捨選択していると言われますが、
情報の流れそのものは、目覚めている限り止められません。
もしあなたが病気からの回復を求めて挑戦的に行動するときには、
周囲の状況を把握するのに限界まで気を配り
様々な葛藤の中回復を進めるために神経をすり減らしていることでしょう。
その分身体や脳は休息を多く求めています。
そんなときは昼だろうが、夜だろうが
ぐっすり眠ったらよいのです。
※ただし、夜に活動して昼の眠気が強くなるような睡眠管理は避けて下さい。
ですが歳を重ねると、眠ることも難しくなることはよく聞く話です。
例えば、眠いのに、、
①なかなか寝付けない
②すぐ目が覚めてしまう
という人がいます。
①:体温を管理してみてはいかがでしょう?
②:こんな人ほど普段使っている寝具を見直しましょう。
ベッドや枕はあなたの疲れた身体を休める唯一の場所です。
睡眠が一日に占める時間の割合を考えれば、
たとえお金を多めにかけてでも
睡眠環境を整えることがいかに大事かが理解できると思います。
目が覚めた時に、すぐに奮闘できるためにも
自分にあった寝具を見つけることが
回復の近道となることでしょう。
ポイントとしては、
身体の麻痺した側の身体が深く沈み過ぎない程度の固さのマットレスを選ぶこと。
麻痺した側は筋肉の緊張が失われ、ボテッと重くなっていますので、
知らず知らずのうちに左右非対称な姿勢になりやすいのです。
また、その非対称を補正するためにクッションで高さを補うことも
おすすめです。
仰向けで寝る場合には
肩甲骨~肘やお尻~膝の下にクッションを敷いて、
身体が麻痺側に捻じれるのを防いでみて下さい。
肩の痛みや姿勢の歪みを修正して、
正しい感覚情報が入ってくるようになります。
寝ている間も治療をしているんだという意識をもって頂けると良いですね。