促通反復療法は、促通手技によって随意運動(思いのまま動かすこと)を実現し、それを反復することによって随意運動を実現するために必要な脳から筋肉への神経的結びつきを強めることを目的とした神経路強化的促通療法です。
促通反復療法を提唱する川平によると、
脳損傷によって失われた複数の筋群を組み合わせ、順序良く収縮させる機能を再獲得するには、患者の運動パターンを実現し、それを反復して特定の神経路や神経細胞にその運動プログラムを記憶させる以外に効率的な方法はなく、実際の歩行訓練においても、平行棒や杖、免荷装置を用いて最良の歩行パターンを実現し反復することが重要であるとしている。
(Kawahira K,Shimodozono M,et al.:Addition of intensive repetition of facilitation exercise to multidisciplinary rehabilitation promotes motor functional recovery of the hemiplegic lower limb.J Rehabil Med.2004:36:159-164.)
(川平 和美:片麻痺回復のための運動療法-促通反復療法「川平法」の理論と実際-(第2版). 医学書院, 東京, 2011, pp.4-25)